英文読解・長文読解攻略サイト
当サイトでは、日本語を母語に持つ私たち日本人の英語学習という観点から、英文読解・長文読解に特化して、英文読解の仕方を紐解いていきます。
英文読解・長文読解問題は、受験においては必須でしかも相対的に配点の多い部分ですので、英文読解力を身に付けておくことは志望校合格への大きな一歩となるでしょう。共通テストの英語では、英文量が増えているなか限られた時間内に、問題に含まれる図・イラスト・グラフ・データ等を見比べ答えを導き出す情報処理能力と英文読解力が求められますが、英文自体の難易度は決してそれほど高いものではありません。難易度は、英検で言えば、2級相当以内に留まるものといえます。ですが、志望校の本試験ともなると、大学にもよりますが、書き手であるネイティブとしては優しい単語による普段使いの表現であっても、文頭・文中・文尾に置く事が出来る分詞構文などがあると、英語を母語としない私たち日本人にとっては、時として読解に頭を悩ませてしまうことがあります。つまり、各単元毎の英文法を点として理解出来ていても、1文中に多くの文法事項が混在するような場合は、点と点と結んで面にする事が出来る総合的な英文法の知識・運用力などが必要になります。何分で読めたか?という要素も大切ですが、きちんと内容を理解出来ているか?のほうがもっと重要な要素であると言えます。そうなりますと、必然的に精読というものも必要になってきます。
左記の3. 英文読解・長文読解例文集では、文法事項を網羅的にカバー出来るような実際の英文資料を載せています。英文内容の難度は、高校卒業(英検でいえば、英検2級レベル)程度以上から準1級レベル程度以上のもので、少々難しい英文の部類に入るものです。準1級レベル程度の読解力を身に付けておくことで、ある意味、難関国公立・私大の本試験(共通テストの後の2次試験)にも自身を持って臨むことが出来るようになることでしょう。 例文集の@・Aでは、先ず、アイルランド人の歴史家で古典学者である、ジョン・バグネル・ベリーの A HISTORY OF FREEDOM OF THOUGHT 「思想と自由の歴史」 の冒頭部分を扱っている。今後も不定期にはなりますが、読み応えのある実際の英文資料読解の紐解きをして行く予定です。
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解説編では、詳細の読解の仕方を紐解いています。精読で求められる語法・構文・英文法事項などは、難易度も上がりますが、その領域での英文に慣れることで英文の読解力は飛躍的に向上していくものと考えます。是非、トライしてみて下さい。
後置修飾はとても大切
英語は構造上、私たちの母語である日本語とは大きく異なります。ですので、英語を学習する上では、単語・語法・構文・文法事項など全てのことが重要になってきますから「これだけが大切」などと1つの事項だけを限定することは出来ません。ですが、私は、日本語を母語とする日本人にとって英語習得の壁になっている大きな要因の1つとして、英語では頻繁に使われる後置修飾にある、と考えています。日本語には、この後置修飾に相当する用法が無いからです。ところが、英語では、会話でも勿論の事、英文資料などに於いても、この後置修飾の表現は非常に多用されるもので、しかも、この後置修飾の表現があるおかげで複雑な文章を書いても論理的に組み立てる事が出来るのです。
日本語では、修飾語 (修飾する詞・言葉) は必ず被修飾語 (修飾される詞・言葉) の前に置かれます。一方、英語では、色々な形で前にある名詞・名詞句などを後ろから修飾することが可能です。言語上、それが可能になっているのです。日本語を母語に持つ私たち日本人が英語を学習するに当たり気を付けるべき点はここにあると考えます。名詞を後ろから修飾するのは、形容詞・形容詞句 (前置詞句・to 不定詞・現在分詞・過去分詞)・関係詞(関係代名詞・関係副詞)など多くのものがあり、これらは全て修飾語 (句・節)になります(関係詞の非制限用法或は継続用法には特別な解釈が必要になりますが)。修飾要素が加わる事で、文の構成は複雑になり、それが英文読解の難しさに繋がり、確固とした英文法の知識がなくては正確に読み解くことが出来なくなります。後置修飾表現については、
3. 英文読解・長文読解例文集の中にもありますので読んでみて下さい。
形容詞1つを例にとって後置修飾の表現を考えてみるだけでも、ざっと以下4つのものがあります。
1. 形容詞に始まる2語以上の語句の場合
Don’t bring a cup full of water by hand!
水で一杯なったカップを手で運ぶな!
形容詞 full から始まる full of water (by hand) (2語以上だから、これは形容詞句)が前の名詞 cup を後ろから修飾している.
2. 被修飾語が something, someone, somebody のように語尾に -ing、-one、-body 等になるもの
You are always looking for something better.
あなたはいつも何かもっと良いものを探しているのね.
There was nothing special at the party.
パーティーでは特段何もなかった.
これら特定の名詞を表す語を形容する場合は後置修飾の形をとる.
3. 前置詞句による後置修飾
The cat under the table is very adorable.
机の下にいるネコはとても愛くるしいね,
The cat under the table では、under the table の前置詞句が cat に掛かる形容詞句の働きになっている.
4. 語尾が-ible、-able の形の単語や、一時的な特徴・特性を表す特定の形容詞は後ろから前の名詞(句)を修飾するもの
There are so many rooms available today that you can make a reservation right away.
今日は多くの部屋が空いていますので、直ぐに予約ができますよ.
rooms available で現在空いている部屋、の意を表す.
We have many surprises for those present at this meeting.
この会議に出席している人には多くのサプライズを用意しています.
「今」、或は「今この現在出席している」の意を表し前の指示代名詞 those を形容する働きになる.
他にも、次のような形容詞 alone, asleep, alike, alike, awake 等があります.>
英文読解・長文読解の重要性
共通テストの英語は starting point であると同時に一通過点であり、志望大学にもよりますが、最終的にはもっと難易度の高い英文に向き合うことになると想定して準備されることをお勧めします。また、速読と併せて、精読を行なう事も心掛けてみて下さい。時間の許す限りにおいて、難易度の異なる数多くの英文に触れておくのが望ましいです。他えば、大学別に過去問が掲載された問題集などを解いていくことでも、難易度の違いも感じ取ることが出来るでしょう。
先ずは、おさらい事項として、2. 序章 1・2・3 (常体表記) に進み、サンプルパラグラフを通して、改めて @ 語・句・節の説明、A 文の構成要素基本5文型、B 接続詞(等位接続詞・従属接続詞) & 副詞節 の理解を固めて頂き、 (基本事項はもう大丈夫という方はそのまま)、英文読解・長文読解例題集へと読み進めて頂ければと思います。かなり読み応えのある英文資料ですので、必ず読みの答え合わせ的要素も含め、解説編もご覧になってください。
地味ではありますが、コツコツと継続して努力を積み重ね、着実にそして確実に1歩1歩前に進むことで、必ず目標に到達することが出来ると信じています。頑張ってくださいね。